EWG等級による製品選択、果たして正しいでしょうか?

2023.07.31

ほとんどの人はEWG等級を化粧品の選択基準の一つと考えています。 しかし、果たして正しい選択なのでしょうか?

EWGは「Environmental Working Group」の略で、アメリカの非営利環境団体です。 ここでEWG等級とは、この団体で作った化粧品成分の安全度等級で、このEWGが提供するデータをEWGスキンディープと呼びます。
 計10段階からなる等級に基づいて安全性を評価し、1~2段階は有害性が低い成分で緑色、3~6段階は有害性が普通の成分で黄色、7~10段階は有害性が高い成分であり赤色で表示されます。

ほとんどの化粧品ブランドは「EWG全成分グリーン等級」などをマーケティング文句として使用し、この基準で判断させます。
しかしEWG等級は「有害性等級」と「データ等級」に分かれています。 私たちが知っている色でできた等級表示は「有害性等級」を表し、データ等級はこの成分の有害性に対する資料がどれほど備わっているかを意味します。 このデータ等級は計5段階「None(データなし)、Limited(少量)、Fair(適当)、Good(十分)、Robust(非常に多い)」で構成されており、データが「Robust(非常に多い)」であれば信頼できるデータが多いことを意味し、「None(データなし)」は有害性についてのデータが全くないということです。
例えば有害性等級が1等級だとしてもデータ等級が「None」等級なら該当等級は意味が大きくないと考えられます。

EWG等級はもちろん参考になる資料ではありますが、EWG1等級といっても原産地とメーカーによって等級が千差万別であり、成分自体は有害性がなくても成分を配合する過程で有害成分が関与する場合もあります。
 そのため、このような有害成分の有無を突き詰めると同時に、肌の特性と状態を知り、どの成分が正しいのかの知識をしっかりと活用することが重要だと言えます また、各自の肌状態に応じた論文や研究結果を参考にして、立証された成分を使用することがより重要です。